アウターは形だけではなく、色で見え方が変わる。
同じロングコートでも、黒を着ると肩や胸の影が濃く出て、上半身がくっきり硬く見える。
ベージュになると影が弱くなり、全体が明るく重く見えない雰囲気になる。
白を着ると影がほとんど出ず、肩幅や胸の境目がやわらかくなって、ひと回り細く見えやすい。
僕自身、色違いのアウターをいろいろ着てきたけれど、色の違いが体型の見え方にそのまま響く場面が多い。
特に男の体は肩まわりの骨や胸板がしっかりしているので、影がはっきり出やすい。
黒のような暗い色を着ると、その影が濃くなって線が強く見える。
逆に明るい色だと影が弱くなり、体の境目がやわらいで細く見える。
ということで、黒・ベージュ・白の３色を例に、色だけでアウターの印象がどう変わるのかを整理する。
色選びができるようになると、細く見せたい日や女子っぽく寄せたい日に、どの色を選べばいいかが簡単に判断できるようになる。
アウターは色だけで見え方が変わる
同じ形でも、色が変わるだけで肩幅・胸まわり・体全体の印象がまったく違う。
暗い色は体の線をくっきり見せ、明るい色は影が弱くなるせいで輪郭がやわらぐ。
色そのものが、体型の強さ・軽さ・華奢さに直結する。
黒は線がくっきり見えて『存在感が強い』
黒は光をほとんど反射しないので、肩や胸の影が濃く出る。
そのぶん輪郭がはっきりして、上半身がしっかり見えやすい。
カッコいいけれど、線の強さが前に出やすい色だ。
ベージュは影が弱く『重さが抜けて見える』
ベージュは明るさがあるので、影が薄くなる。
その結果、肩の線がきつく出ず、全身が軽い雰囲気に寄る。
強さが前に出ないので、女子寄りに寄せたい日に扱いやすい。
白は影がほとんど出ず『ひと回り細く見える』
白やアイボリーは光をよく反射する。
影が弱くなるので、肩幅や胸の境目がやわらかくなり、体の線が細く見えやすい。
華奢さを出したい時にいちばん効果が大きい色だ。
黒アウターは線が強く輪郭がくっきり
黒はカッコよさが出て便利な色だけど、影が濃く出るので輪郭がはっきりしやすい。
男の肩や胸の形がそのまま出やすく、上半身がしっかり見えやすい。
肩と胸の影が濃く出て、体の線が強調される
黒は光をほとんど反射しない。
そのせいで、肩の角や胸板の厚みの部分だけ影がぐっと濃くなる。
結果として、肩幅がくっきり見えたり、胸まわりが硬く見えやすい。
同じ形でも、黒を着ると線が強く感じるのはこの影の濃さが理由だ。
細くは見えるけど、柔らかくは寄らない
黒は締まって見える色なので、全体のシルエットは細く感じやすい。
ただ、柔らかさや華奢さには寄らない。
キリッとした雰囲気やカッコいい女子を目指したい日は選択肢に入る色だ。
とはいえ、上記のカッコいい女子を目指す僕も黒のアウターを着ると女子感が薄れてしまうことが多くて、結果的に黒を避けてしまう。
黒が悪いわけではなく、『どんな見え方に寄せたいか』で合う・合わないがはっきり分かれやすい色だ。
黒は影が濃く出るので、肩や胸の線がはっきりして上半身が強く見えやすい。
ベージュは影が弱く全身が軽く見える
ベージュは黒ほど影が濃く出ない。
そのぶん肩や胸の線がきつく出ず、全身の雰囲気がふわっと軽く見える。
強さに寄りにくい色なので、女子っぽさを作りたい日に扱いやすい。
肩の線がやわらかく見えて、強さが前に出ない
ベージュは明るさがあるので、肩や胸の影が薄くなる。
そのため、輪郭の境目がくっきりせず、肩幅の印象が弱まる。
同じ形でも、ベージュに変えるだけで肩の存在感が落ち着く。
黒と比べると、上半身の硬さがかなり減る。
全身が軽く見えるのでバランスが取りやすい
色そのものが重くないので、全身の空気が軽く感じられる。
縦の流れも自然に出やすく、スタイル全体のバランスが取りやすい。
僕も外出用のアウターでは、黒よりベージュのほうが女子感を出しやすい。
ベージュは影が薄く、肩の線が強く出ないので全身が軽く見えやすい。
白（アイボリー）は、影が消えてひと回り細く見える
白やアイボリーは光をよく反射する。
そのせいで肩や胸の影がほとんど出ず、体の線がふんわりして見える。
黒やベージュよりも輪郭が弱まり、ひと回り華奢に見えやすい色だ。
肩幅の境目がやわらいで、小さく見えやすい
影が弱いと、どこからどこまでが肩なのか、の境目が曖昧になる。
そのため、肩幅が実際より大きく見えない。
男の肩の角がはっきりしないぶん、女子寄りに寄せやすい。
黒と白を並べると、肩幅の印象が別人レベルに変わることが多い。
胸の厚みが目立たず、線が細く見える
白は胸板の影も弱くするので、胸の厚みが前に出にくい。
体が“平面的”に近い見え方になり、全身のシルエットが細く整う。
華奢めの女子感を作りたい日にはいちばん効果が大きい。
白は影がほとんど出ず、肩幅や胸まわりの境目が弱まって細く見えやすい。
色ごとの実例比較（同じ形でもまったく別の印象になる）
黒・ベージュ・白は、形が同じでも見え方が大きく変わる。
写真を並べて見ると、色の違いがそのまま肩幅や胸の印象に直結しているのが分かる。
黒＝影が濃く、線がくっきりする
黒は影が濃く出るので、肩の角や胸の立体感がはっきり見える。
引き締まって見えるけれど、同時に上半身がしっかりしている印象になる。
ベージュ＝影が弱く、全身が軽く見える
ベージュは影が薄くなるので、肩と胸の境目がやわらぐ。
強さが前に出ず、自然に女子寄りの雰囲気に寄る。
白＝影がほぼ消えて、華奢に見える
白は光を強く反射するので、線が淡くなり肩幅も胸まわりも小さく見えやすい。
３色の中でいちばん華奢寄りの見え方になる。
色の違いが分かると、次は丈で変わる錯覚を合わせて考えると視界が広がる。
詳しくはここにまとめている。
→ 女装アウターの丈選び
まとめ｜黒・ベージュ・白は見え方の方向性がまったく違う
黒・ベージュ・白は、形が同じでも全身の印象がまったく変わる。
黒は影が濃く出て線がくっきりし、上半身がしっかり見える。
ベージュは影が弱くなるので強さが前に出ず、軽い雰囲気に寄る。
白は影がほぼ消えて輪郭がやわらぎ、ひと回り華奢に見えやすい。
体型を変えなくても、色を変えるだけで女子寄りにもカッコよさにも寄せられる。
どんな見え方にしたいかで色を選ぶだけで、アウターの扱いやすさが一気に変わる。
色の性格を知っておくと、季節が変わっても失敗が少ない。
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