
眉マスカラは、眉メイクの中でも少し特別な存在だと思う。
絶対に必要というわけではないし、使わなくても眉を整えることはできる。
それでも、地毛の黒が強い人や、描き足しても眉だけ主張してしまう人にとっては、表情を軽くしてくるアイテムだ。
毛が太くて黒さがはっきりしていると、ペンシルやパウダーだけでは色の差が残ってしまうことがある。
眉マスカラは、毛そのものの色を少しだけ変えることで、その差を目立たなくしてくれる。
使うかどうかは、眉のタイプ次第だ。
必要ない人もいれば、使った瞬間に「やっと落ち着いた」と感じる人もいる。
ということで、眉マスカラがどんな眉に向いているのか、どんな色を選べば自然に見えるのか、
そして塗るときにやりがちな失敗までまとめていく。
眉マスカラが役立つのはこんな眉
眉マスカラは、誰にでも絶対に必要というわけではない。
けれど、人によっては相性が良くて、これだけで顔の印象が落ち着くことがある。
下記に当てはまる人は、眉マスカラを検討したら一段と良くなる。
地毛の黒さが強くて、眉だけ重たく見える
眉毛が太くて濃い人は、描き足しても黒が目立ちやすい。
パウダーで影をつけても、元の黒が前に出てくるので存在感が抜けにくい。
眉マスカラで少し色を乗せるだけでも、黒の主張がやわらぎ、顔全体のバランスが取りやすくなる。
描いても眉だけ浮いてしまう
ペンシルやパウダーをブラウン系にしても、地毛が黒いと色の差が残る。
その結果、眉だけが濃く見えて、部分的に浮いたような印象になる。
眉マスカラは毛そのものに色を乗せるので、肌と描いた部分の差が小さくなり、自然なまとまりが出る。
ウィッグやメイクのトーンに寄せたい
明るい色のウィッグを使うと、髪の色が眉と合わずに違和感が出る。
眉マスカラなら、毛の黒さを柔らかくしてウィッグの色に近づけやすい。
合わせすぎる必要はなく、少し寄せるだけで十分自然に見える。
明るさより『なじみ』で色を選ぶ
眉マスカラの色を選ぶとき、明るさだけを基準にすると失敗する。
大事なのは、地毛の黒さをどれくらい弱めたいのか、
そして描いている眉メイクとどれだけ自然につながるかだ。
僕ら男の眉毛は黒さが強いので、明るい色をのせると逆に眉だけ浮いてしまう。
まずは、ブラウンの中でも暗めの色から試すほうが失敗しない。

眉マスカラで毛の黒さを少し弱めた比較。形はそのままでも、色が変わるだけで印象がやわらぐ。
暗めブラウンを基準
黒い眉に最初から明るいブラウンを重ねると、毛だけがオレンジ寄りに見えてしまうことがある。
暗めのブラウンなら黒さを少しだけ柔らかくする程度の変化なので、元の毛とのつながりが作りやすい。
特に初めて使う人は、このくらいの控えめな色から入ると自然な感じになる。
ウィッグに寄せたいときも合わせすぎない
ウィッグが明るい色だからといって、眉を同じ明るさにすると不自然になる。
眉はあくまで 少し暗め が顔になじみやすい。
ウィッグより1〜2段階暗い色を選ぶくらいで十分。
描いている眉の色と離れすぎないことが大事
ペンシルやパウダーでブラウンを使っているなら、眉マスカラも近い色にするとまとまりやすい。
逆に、眉マスカラだけ明るい色にすると、眉の中で色が分断されて見えてしまう。
描いた部分と毛の色が合うかどうかを基準にすると失敗が少ない。
自然に見える塗り方
眉マスカラは、シンプルに毛に色をのせるだけだが、塗り方を間違えるとすぐに眉が固まったように見えてしまう。
男の眉は、毛が太くてしっかりしているので、ほんの少しの量でも色がしっかり乗る。
まずは、薄く、軽く、毛の流れに合わせることを意識したい。
毛の流れに沿って、軽くとかすように
眉マスカラは塗るというより、毛の表面をそっとなでるように使う。
ブラシを深く差し込むと毛が束になりやすいので、表面だけ触れるくらいがちょうどいい。
毛の流れに合わせて軽く動かせば、自然に色が乗る。
眉頭は薄く、ほとんど触れないくらいで
眉頭は少しの色でも濃く見える。
ここを強く塗ると一瞬で不自然になるので、ブラシを当てるか当てないかのレベルで十分。
色が足りない箇所は、パウダーやペンシルで整えたほうが自然にまとまる。
毛がない部分には塗らない
眉マスカラは『毛に色をつける道具』なので、毛が少ないところに無理に塗ろうとすると肌に液がついてムラになる。
足りない部分はペンシルで補い、毛がある部分だけに色をのせると違和感が出ない。
塗る順番は基本は女子と同じ。でも男眉は少し変えてもOK
眉マスカラは、一般的には最初に軽く色をのせて、そのあとにペンシルやパウダーで形を整える流れがよく使われている。
毛の色が先に整うので仕上がりが安定しやすい。
ただ、男眉は毛が太くて、眉マスカラの液が動かす力も大きくなる。
そのせいで、描いた線をこすってしまい、にじんだように見えることがある。
このタイプの眉は、描いてから最後に眉マスカラを軽くのせる順番に変えても問題ない。
どちらが正しいというより、自分の眉がどっちの順番で上手くいくか試してみるとよい。
よくある失敗と避け方
眉マスカラは少しの量で大きく変わるぶん、塗り方を間違えると瞬時に不自然になる。
特に男眉は毛が太く、液を抱え込みやすいので、ありがちな失敗がいくつかある。
その代表的な例と、簡単な避け方をまとめておく。
毛が束になって固まる
眉マスカラの液が多すぎると、毛同士がまとまってしまう。
ブラシをティッシュで軽くしごいてから使うと、必要な量だけが乗って扱いやすくなる。
毛の流れに沿って表面だけ触れるように動かすのもポイント。
色が明るすぎて眉だけ浮く
明るい色は失敗しやすい。
黒い男眉にいきなり明るいブラウンを使うと、毛がオレンジ寄りに見えてしまうこともある。
最初は暗めのブラウンから試して、必要なら少し明るさを足していくくらいが安全。
眉尻だけ細く軽くなりすぎる
眉尻は毛が細いので、液がつきすぎるとスカスカに見えてしまう。
眉尻はブラシを強く当てず、軽く撫でるくらいで十分。
どうしても色が足りないときは、パウダーやペンシルで微調整したほうが自然。
液が描いた線をこすって、にじむ
眉マスカラで線がにじんで見えるのは、ペンシルやパウダーが乾いていないからではなく、ブラシについた液が表面をこすって、色が動いてしまうためだ。
毛が太い男眉ほど影響が出やすい。
防ぐには、ブラシを毛の表面だけに軽く触れさせて、深く差し込まないこと。
ティッシュで余分な液を落としておけば、さらに崩れにくくなる。
まとめ
眉マスカラは、眉メイクの中でも少し独特な立ち位置だ。
必ず使うものではないし、使わなくても眉を整えることはできる。
それでも、地毛の黒さが強い人や、描いた部分がなじみにくい人にとっては、眉全体の印象が軽くなることがある。
大事なのは、色の選び方と塗り方をシンプルにおさえること。
暗めブラウンから試すこと、毛の表面だけに軽く触れさせること、ブラシの液を少なくして扱うこと。
この三つさえ守れば、眉が固まったり、線がにじんだりすることはほとんど無い。
眉マスカラは、眉の主張を少しだけ弱めてくれる。
必要なときにだけそっと足すくらいの距離感がちょうどいい。