
男の唇は、メイクをすると違和感が出やすい。
色が強く見えたり、ツヤが出すぎたり、思っていたより口元の存在感が前に出ることが多い。
その理由は、センスや技術の問題ではなく、男の唇には、形や色、質感の面で、メイクに影響が出やすい特徴がいくつかある。
男に多い『唇が厚い(肌が分厚いのではなく縦幅)』人は、リップをのせたときに、色やツヤの影響が一気に出やすい。
少し塗っただけでも口元の主張が強くなり、輪郭がはっきりしたり、前に出たような印象になりやすい。
また、縦ジワや唇の色の濃さといった要素は、厚い薄いに関係なく多くの人に共通して起きる。
ということで、男の唇で出やすい特徴を一つずつ整理しながら、それぞれにどう対策すればいいかを見ていく。
唇が厚いと起きやすいこと
唇が厚めの人は、リップをのせたときの変化がはっきり出やすい。
少し色を足しただけでも、口元の主張が強くなったと感じやすい。
これは、メイクが下手だからでも、選び方を間違えているからでもない。
唇に高さや立体感があることで、色や質感の影響を受けやすいだけだ。
少しの色でも強く出やすい
唇の面積があると、同じ量のリップでも色の情報が多く見える。
控えめに塗ったつもりでも、思った以上に主張して見えるのはこのためだ。
量の基準が分かりにくく、塗りすぎたと感じやすい。
ツヤが乗ると口元だけ目立ちやすい
立体感のある唇にツヤが加わると、光を拾う面が増える。
その結果、顔全体よりも口元に視線が集まりやすくなる。
色が薄くても、ツヤだけで主張が強くなることがある。
輪郭をはっきりさせるほど主張が強くなる
唇の輪郭をはっきりさせると、形そのものが目立つ。
マットな質感や直塗りは、この傾向をさらに強めやすい。
ここで意識したいのは、全部をきれいに作ろうとしないことだ。
輪郭を足すほど、口元の主張は増えていく。
唇が薄い人がつまずきやすいこと
唇が薄めのタイプは、主張が少なくリップが楽そうに見えるかもしれない。
でも実際は、厚いタイプとは別の難しさがある。
薄いぶん、ごまかしが効きにくい。
色が乗ると急に不自然に見えやすい
唇が薄いと、色がのった部分と肌との境目がはっきり見えやすい。
そのため、少し色を足しただけでも、作った感が出る。
自然に見せるつもりが、逆に違和感につながりやすい。
輪郭を触ると作り物感が出やすい
薄い唇で輪郭をはっきりさせると、形が強調されすぎる。
特に、線を引くように塗ったり、マットな質感を使ったりすると唇だけが浮いた印象になりやすい。
薄い人は、輪郭を足すより境目をあいまいに保つほうが自然に見えやすい。
縦ジワが目立ちやすい
唇が薄めの人は、表面にある細かい線がそのまま見えやすい。
リップを塗ると、その線に色がたまってシワがくっきりしてしまうことがある。
これは年齢の問題ではなく、形と質感の組み合わせの問題だ。
ツヤやシアー寄りの質感を使うと、見え方はかなり変わる。
縦ジワで悩みやすいポイント
縦ジワは、唇が厚いか薄いかに関係なく誰にでもある。(唇が薄い人のほうが目立つが)
これは欠点ではなく、唇の構造として普通に存在するものだ。
薄い唇は線として見えやすい
唇が薄めの場合、表面の細かい線がそのまま見えやすい。
色がのると、その線に色がたまり、シワがくっきりした印象になりやすい。
厚い唇は影や凹凸として出やすい
唇に高さや立体感があると、縦ジワが影として見えやすい。
特にマットな質感では、凹凸が強調され、線というより溝のように見えることがある。
原因は形ではなく状態にある
どちらのタイプでも、
乾燥していると縦ジワは目立ちやすくなる。
逆に、少し保湿するだけで見え方はかなり変わる。
縦ジワは、消すものではなく目立たせないようにするのが現実的だ。
唇の色が濃いと起きやすいこと
男の唇は、もともとの色が濃い人が多い。
赤みが強かったり、少し暗く見えたりすることもある。
その状態でリップを重ねると、思っていた色と違ったり強くなりすぎるという違和感が出やすい。
赤みや暗さが残りやすい
唇の色が濃いと、リップの色が上から重なって見える。
見本どおりの色にならないのは、だれでもそうなのだが、元の唇の色の影響だで薄いピンクが思ったより赤く見えたり、ベージュが暗く沈んで見えるのが大きくなる。
色をのせても、赤みや暗さが完全に消えずリップだけが浮いたり、口元が重たく見えたりする。
唇の色とリップが混ざって見えている状態だ。
消そうとせず、混ぜる発想に切り替える
唇の色を完全に消そうとすると、濃く塗りすぎたり不自然になりやすい。
それよりも、シアー寄りの質感を使って元の色と混ぜて見せるほうが楽だ。
色を消すのではなく、 『なじませる』ことを意識したい。
自分の唇の特徴を把握しておく
唇が厚めで主張が強くなりやすい人もいれば、薄くて不自然さが出やすい人もいる。
縦ジワや色の濃さだけが気になる人もいる。
大事なのは、自分の唇はどこで違和感が出やすいかを知っておくことだ。
特徴が分かると、選び方が楽になる
唇の特徴が分かっていれば、色選びや質感選びで迷いにくくなる。
なぜ強く見えたのか、なぜ違和感が出たのか。
その理由を、自分で説明できるようになる。
唇の特徴別に、意識したい対策の方向
ここまで見てきた内容を、唇の特徴ごとに整理する。
唇が厚めで主張が強くなりやすい人
⇛輪郭や質感を弱める
唇が薄めで不自然さが出やすい人
⇛境目をあいまいに保つ
唇の色が濃い人
⇛シアーな質感で混ぜる
縦ジワが気になる人
⇛保湿とツヤやシアーのリップを選ぶ